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AIインフラ導入準備度調査レポート

Apr 15, 2026
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STT GDC
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レポート概要

戦略と現実の隔たり:AI戦略を左右するインフラ課題

なぜ企業は「構想」と「実行」の間で壁にぶつかるのか-アジアのデジタル未来へ及ぼす影響とは

アジアではAI活用が加速する一方で、各企業の活用成熟度には依然として課題が残っています。多くの企業がAIの初期導入を実現しているものの、実証段階から本番環境へと移行するために必要なインフラ整備の過程で、さまざまな課題に直面しています。

  • 53% の企業が、収益成長のためにAIを最優先事項として位置づけています。

  • 71% の企業は、「AIの構築」段階にとどまり、実証段階から本番環境へ移行できていません。

  • 54% の企業が、AI活用を成功させる上での最大の課題は、インフラの制約にあると回答しています。

 

 

AIの成功にはその基盤となる環境の適切な整備が不可欠であることを、多くの企業は認識し始めています。

 

世界で1兆米ドル規模とされるAI市場を巡る競争が激化する中、アジアの企業にとっての最大の課題は、ビジョンではなく、AIを整備し、それを事業に組み込んでいく実行力とインフラへの備えにあると言えます。

本レポートは、市場環境の整理にとどまらず、各企業が自社のAIインフラ成熟度を把握し、業界の先進企業との比較を通じて現在の立ち位置を明確にすることを目的としています。さらに、AIインフラの成熟度を高めていくための実践的な指針を提示し、将来を見据えたAI中心の事業運営体制の確立を支援します。

AIインフラ導入準備における企業の成熟段階

成熟度高 17%

12%

模索

71%

構築

16%

統合

1%

牽引

AI活用の模索

AIの取り組みは場当たり的かつ模索的な段階にあり、基盤となるインフラの整備が不十分です。さらに、人材不足や統一されていないガバナンス体制が推進の妨げとなっています。この段階では、基本的なAIビジョンの策定と、インフラの課題把握が主要なテーマとなっています。

AIの構築

AIに関する包括的なビジョンが文書化され、初期の業務向けソリューションの導入が進んでいます。インフラは現時点のニーズには対応できているものの、より高度な統合およびデータガバナンスの正式な整備が求められています。この段階では、人材の拡充と基礎的な計算基盤の強化に重点が置かれています。

AIの統合

AIは事業の中核を担う存在となっており、インフラは高い堅牢性と拡張性を備え、高需要なワークロード向けに最適化されています。これにより、AIのシームレスな展開が可能になっています。この段階では、パフォーマンスとスケーラビリティの最適化、および規制対応に対する信頼性の確立に重点が置かれています。

AIの牽引

AIは組織全体に完全に組み込まれ、ビジネスモデルの変革を通じて市場でのリーダーシップを牽引しています。インフラは高度に最適化され、高いレジリエンスを備え、持続可能性を見据えてプロアクティブに管理されています。この段階では、先進的なイノベーションの創出と、市場をリードし続けることが主な焦点となっています。

71%の企業はAIに関する明確なビジョンを持っているものの、それを実行に移すためのインフラ基盤が整っていません。その結果、多くの企業が実証段階から本番環境へ移行できない状況にあります。

アジアのAI導入戦略が示す、インフラ準備における課題

アジアではAI活用に対する意欲という点では先行しているものの、データからは成熟度のギャップが明らかになっています。多くの企業がAIの初期導入には成功している一方で、実証段階から本番環境へと移行させるために時間を要しており、その大半は、必要なインフラ要件への対応に取り組んでいる段階にあります。

また、アジアでは、AIがもたらす価値に対する明確な認識が共有されており、多くの企業がすでにAI活用に乗り出し、収益成長の原動力として位置づけています。

  • AI活用に向けた取り組みをすでに開始しているアジア企業は88%

  • 収益成長の推進においてAIを最優先事項として位置づけている企業は53%

 

一方で、多くの企業はAIの可能性を理解しているものの、実証段階から本番環境への移行を支えるインフラ不足が、本格活用への最大の課題となっています。

  • AIを本格的に活用するためのインフラを備えている企業は17%にとどまっている

  • 71%が依然として「構築段階」にとどまり、実証段階から本番環境へ移行できていない

  • 54%が、AI活用の目標を達成する上で最大の障壁としてインフラの制約を挙げている

 

企業が戦略的に検討すべき3つの問い

AIはどこで稼働させるべきか

成熟市場と新興市場の双方にまたがる統合的なプラットフォームを活用することで、成熟市場はガバナンスを担い、新興市場はキャパシティと成長を支えます。

AIはどのように導入・展開すべきか

専門インフラパートナーを活用した設計段階からのハイブリッド戦略により、大きな資本負担や長期の構築期間をかけずに、AI対応環境を実現します。

誰がAIインフラを運用するのか

組織が持つ業界・業務領域の専門的な知見と、インフラ事業者の高い運用力を掛け合わせた戦略的パートナーシップが安定した運用を可能にします。

AIインフラ導入準備度評価

AIインフラ導入準備度評価は、企業がAIを導入し、AIワークロードを扱うために必要なインフラの準備状況を総合的に評価するフレームワークです。貴社のAIインフラへの取組みにおける成熟度をご確認いただけます。

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